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日清戦争~日露戦争前(明治26~明治36/1893~1903)
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作詞 佐々木信綱
作曲 奥好義

轟く砲の音凄く
黒雲迷う威海衛
木枯らし荒び雪打ち散りて
かなたこなたに弾丸ぞ飛ぶ

大尉は声も高らかに
染めよ深雪を紅に
進めよ士卒皇国の為に
正義の血潮注ぎつつ

勇みて進む道野辺に
泣く児の声ぞ聞こゆなる
深雪を覆う老松蔭に
敵の孤児ただ一人

母をや慕う父や呼ぶ
哀れ愛しと立ち止まり
抱き上ぐれば打ち笑みつつも
大尉の腕に縋るなり

いかにかせましいかにせん
敵営既に程近し
伴い行かば補だしとならん
捨てて行かんは忍び得ず

よしよし行かん伴いて
我は大和のますらおぞ
左手に敵の孤児を抱き
右手に振るわん日本刀

嵐は止みぬ雲晴れぬ
敵は跡なく逃げ去りぬ
朝日の御旗の輝く野辺に
笑みてぞ眠る幼児は

戦の庭にますらおが
心の稲の香しく
清き誉れは万代までも
高き誉れは千代までも
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