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日清戦争~日露戦争前(明治26~明治36/1893~1903)
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作詞 福羽美静


進みて備え敵を討ち
討ちて進みてまた勝ちて
盛んに備うる我が戦
忠孝仁義のその誠
人を憐み敵に勝ち
日本の帝位帝徳は
中央北辰上もなき
誠の天の御中主
数万の軍勢星のごと
光を放ち従いて
盛んに整うこの戦
日本の軍のその風に
靡かぬ草木あらぬまで
整え進みて敵を討ち
光を海外諸国まで
放つは日本の軍なり

智謀雄略神術の
備わる軍ぞ我が戦
今より支那の民草も
昔の忠孝教えある
人たる道を整えて
盛んの軍の下風に
その身その儘保護を受け
万世動かぬ帝国の
盛んの軍を仰ぐべし
備わる軍を仰ぐべし
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作詞 福羽美静


いざ進めよし進めよし
日本軍勢この時に
進みて国に功をたて
天地に貫く文明の
徳をば世界に布すべし
日本帝国万歳に
その徳広むる時なれば
進みて攻めてその土地の
民を保護して十分の
文明開化を興えんと
出で立つ戦はこの戦
先には朝鮮保護をなし
続いて支那の悪政治
これをば責めて戒めて
進みて政治を改良し
日本の徳をば示すべし
もしも背かばその敵は
天地に違える敵なれば
天地の罪人その人を
容赦はいらじ討ちて行け
はや討て行け進めかし
天地の心に心にて
神徳戴く日本勢
進み進みて敵を討ち
天地の心に叶うべし
君の心に叶うべし
作詞 中村秋香
作曲 吉田信太


橿日の占卜髪分れ
宇治の折誓に石鎮む
神の御稜威も輝きて
雲に漕ぎ入る大御船

追手豊かに潮早く
浪穏やかに船軽し
櫂かからず時の間に
新羅に棚引く大御旗

たちまち響く笛鼓
たちまち起る鬨の声
山は崩れ谷は壊れ
高麗百済まで揺り動かん

王は慄き民は怖じ
鴨緑江の誓言
突き立つ鉾の永き世に
絶えぬ頁の八十艘の船

日の出照り給う皇国の
明に治まる大御代を
鎮め安らぐ兵士は
陸と海との隔てなく
同じ巖根に生い立て
末も賑わう同胞ぞ

今は昔にいや増して
国の御霊と讃えつつ
世々に伝わる大和魂
花に譬えし八重桜
君の恵みも深ければ
御階近くも並み沿えて
時を得頃に咲き初めし
木々の梢は栄ゆらん
中に一入色見えて
今を盛りの一本は
これに手柄の先駆けて
音に聞こゆる兵士は
何日嵐の仇桜
清き海原波立てて
磯部を乱す事あらば
かなたこなたの砦より
銃口揃えていと易く
浪を分け行く大船に
例え翼を添ゆるとも
何の苦もなく晴れ晴れと
打ちて悪魔を払うべし

仰げば高し富士の山
皓々白く天を衝き
俯しては深き日本海
広く限りもあらざるぞ
世界に多き国々に
比較ものも絶てなき
我が日の本を守るのは
形に非ず術でなし
その職帯びるつわものが
忠と勇との操をば
養い磨き諸共に
御稜威を汚するものあらば
不倶戴天の仇となし
奮い進みて切りまくり
剣のサビをなしぬべし

昔北条時宗は二千有余の蒙古等を
西の海辺に打ち沈め
魚の餌食となしぬる
豊臣太閤秀吉は
海や山路を踏み越えて
地理をも知らぬ朝鮮を
馬蹄に掛けて踏み破り
耳もて塚を築きしぞ
その功績は今までも
伝えて絶ゆる事はなし
人と生まれし上からは
畳の上に死ぬなかれ
弾丸や刃に刃向いて
屍を包め馬の革
屍を曝せ雨嵐
曝す屍に添う光
武名を宇内に輝かせ
武名を宇内に輝かせ

我が日本は昔より
武道を持ちて国を立つ
朝鮮国支那までも
震い恐れし武士の
忠と勇との積は
地球の上に類なし
生あるものの死するのは
天の定むる約束ぞ
犬と呼ばれて世にあると
忠義に死すと伝えよや
七生期して刺し違う
誉れも高し湊川
仮令この身は朽ちるとも
名は万代後までも
人の鏡となりぬるぞ
屑の数とも思わずに
振って掛かれ敵兵を
微塵になるまで打ち砕け
作詞 有馬軍轡


我が大君の統べ給う
国の守護の軍隊は
今や隣国朝鮮の
弱きを助けて兼ねてまた
暴慢無道の清兵を
討ち夷げんそのために
水陸並び進み行く
仁義の師ぞ勇ましき
蠻族輩に付随し
烏合の兵は多くとも
忠勇無双の皇軍は
いかでか敵する事を得ん
況して天皇の親征に
天地もために感動し
旭旗の向かう所には
靡かぬ草木もなかりかな
陸兵牙山平壌に
彼の大軍を打ち破り
海には豊島黄海に
彼の堅艦を打ち沈め
頓て北京を乗っ取り
十八省を従わせ
国の誉れと大君の
御稜威を世界に輝かせ
御稜威を世界に輝かせ

我が大君の軍隊は
心金剛身鉄石
恐るる敵は無けれども
遠く御国を離れ来て
異なる土地を跋渉し
雨に浴し日に曝し
岩を枕に草筵
昼には終日夜もすがら
事忙しきそが上に
海には瘴癘妖邪の気
陸には風土伝染病
隙間を狙い寄せ来るを
防ぎ戦い打ち払い
兵士の健康保護するは
偏に衛生団ぞかし
烈しき戦い済みし時
敵は四方に散乱し
勝ち勇みたる団体は
隊伍を整して凱旋す
この時見方の戦友は
弾丸失石を冒しつつ
敵を破りし勲章の
創痍の数は身に満ちぬ

折柄駈け来る衛生団
傷者を労わり助け行き
看護の甲斐にますらおが
感涙止めあえずして
ああ再び御国へ帰る日に
天顔に咫尺し国民に
勲功示さん嬉しさは
衛生団のたわものよ
苦病を助くるその功徳
入る福田の最上ぞ
敵を破るも国の為
軍人救うも国の為
されば天皇皇后の
軍隊衛生に寄せ給う
大御心を奉戴し
勤めや勤しめ衛生団
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