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日清戦争~日露戦争前(明治26~明治36/1893~1903)
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作詞 一柳安次郎



夏草繁れる船橋里
つわもの共の夢いずこ
文石立てるそのあたり
飛ぶ蛍火の色青し
国の御為と走り猪の
返り見せぬ心にて
末の望みをこの里に
捨てにし人もあるならん
惜しき別れも君の為
故郷遠く旅立ちて
愛しき我が妹子その上を
夢見る夫もあるならん
きみの御召に筆を捨て
剣執り佩き旅枕
重ね重ねて今ここに
眠る学者もあるならん

鋤を片手に田舎歌
取り入る米の豊けさに
腹の鼓を叩きけん
村の田長もあるならん
老いも若きも尊きも
賤しき者も皆々に
一つ枕に眠るなり
剣の閃き銃の音
いかに烈しくありつらん
辺りの草木も枯れ果てて
血潮の跡に苔ぞ生す
屍はここに打つむとも
名は万代も朽ちざらん
路行く人も杖止めて
勲を慕う船橋里
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