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日清戦争~日露戦争前(明治26~明治36/1893~1903)
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作詞 阪正臣
作曲 瀬戸口藤吉

隧道つきて顕わるる 
横須賀港の深緑
潮に浮ぶ城郭は 
名も香ばしき敷島艦

大和の国の鎮めぞと 
思えばそぞろ尊くて 
広間の中に入り立てば 
ただ宮殿の心地せり

ああ羨ましかくばかり 
見事堅固の鉄の艦 
我が家となして大洋を 
自在に旅するますらおよ

さは云うものの掻き暗き 
雨の降る日はいかあらん 
疾風吹き立ち波の山 
天に蔓る夜はいかに

ふりさけ見れば山も無く 
島の帆影も灘の上 
かて尽き水も乏しくて 
永くと渡る事あらん

かかる侘しき艦の内 
憂い思わぬ乗組の 
人の操は鉄石か 
人の力は錦繍か

まして戦争起りなば 
勇気日頃に百倍し 
放つや大鵬速射砲 
向う敵艦皆微塵

修羅の巷の荒波を 
僅かの間に占領し 
凱歌揚る旗の影 
名誉の光ぞ輝かん

ああ見事なる甲鉄艦 
ああ堅固なる敷島艦 
見れば心も爽やかに 
乗れば気分も引き立ちぬ

艦の堅固は乗組の 
人の操と何れぞや 
艦の見事は乗組の 
人の心と何れぞや

艦の名に負う敷島の 
大和心のますらおよ 
君等に深く謝するなり 
御国を守るその勲
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